損傷図の書き方
視点について
タテログでは、損傷図にある「視点」ごとに損傷内容を解析します。
視点とは
径間別一般図、旗上げ、凡例などのかたまりをポリラインの枠で囲ったものを、タテログでは「視点」と呼びます。
視点のレイアウトをもとに径間を判断します。
- 視点を左揃えで縦に並べたかたまりを1つの径間として読み込みます。
- 径間は左から右の順で径間番号が振られます。
- 2個横並びに隣接した視点がある場合は、1径間として読み込みます(右図:視点6と視点7)。 ※横に並べた視点が3個以上ある場合、別の径間と判断します。
視点内の構成
必須の項目
- 視点の枠
- 視点名(旗上げテキストよりフォントサイズを大きく設定してください。)
- 旗上げのテキスト情報
上記以外は自由に配置していただけます。
項目ごとの書き方
視点
- 一般図、旗上げ、凡例などを囲む枠線をかく。
- 1.でかいた枠内の上部に視点名を配置する。※視点名が一行以上の場合は、1つのマルチテキスト内で改行するか、一行のみ画層を「視点タイトル」にしてください。横並びで視点名を書く場合は、別々のマルチテキストで構いません。
オブジェクト | 画層名 | プロパティ | |
---|---|---|---|
視点の枠 | D-TTL-LINE | ポリライン | ポリラインの長方形で、枠線をかきます(太さや色の指定なし) |
視点タイトル | 視点タイトル | マルチテキスト | 視点の枠の上部にテキストを配置します。 旗上げテキストよりフォントサイズを大きくしてください。小さい場合、視点タイトルを読みこめません。※視点名が一行以上の場合は、1つのマルチテキスト内で改行するか、一行のみ画層を「視点タイトル」にしてください。横並びで視点名を書く場合は、別々のマルチテキストで構いません。 |
引出線のある旗上げ
損傷部分を起点に、引き出し線をかく
- (必須) 部材と損傷内容を引出線の近くにかく
- (任意) 写真ファイル情報を旗上げの右下付近にかく
- 記載いただきますと、タテログで写真の一括取り込みができるようになります
※「写真-00」を記載せず、写真ファイル情報のみでも写真の紐づけは可能です(左図)。
タテログから出力したDXFには、採番した写真番号が記載されます。
- 1つの旗上げに、複数の部材、複数の損傷を設定できます。
- 要素番号は「,」、「〜」で範囲指定ができます。
写真ファイル情報とは
撮影した画像のファイル名です。写真番号の右側もしくは、(写真番号を記載しない場合は)旗上げの右下側にファイル名を書くとタテログで紐づけができます。
- 文字色ごとに個別のカメラとして読みこみ、紐付けできます。
- タテログでは下4桁の数字を解析します。ファイル名は全て書いても、下4桁の数字のみでも問題ありません。
オブジェクト | 画層名 | プロパティ | |
---|---|---|---|
損傷内容 | 指定なし | マルチテキスト | (必須)部材と損傷内容を引出線の近くにかく
(任意)写真ファイル情報を「写真-00」の右にかく
損傷内容と「写真-00」を1つのマルチテキスト内に書きます。
・部材・部材記号
・要素番号
・損傷番号・損傷名損傷程度
・写真-00
※タテログでDXFを出力する時に、採番した写真番号が記載されます。
※LEADERとQLEADERで描いた引出線の、デフォルトの注釈が読み込み対象となります。 ※上記注釈で入力しない場合は、マルチテキストの定義幅と定義高さが必要となります。数値が0の場合、タテログでは読み込まれません。 |
引き出し線 | 指定なし | 引出線 | 損傷部分を起点にして、損傷内容を配置したい箇所まで引出線をひきます。
*マルチ引出線で書いた場合は、旗上げ情報を読み込めません。 *折り曲げ数(頂点数)は3に設定してください。 *参照線と引出線は同じオブジェクトで書いてください。 |
写真ファイル情報 | 写真番号 | マルチテキスト | 「写真-00」の右に写真ファイル情報を書きます。 |
※LEADERとQLEADERで描いた引出線の注釈で入力したマルチテキストは読み込み可能です。
※マルチテキストの「オブジェクトプロパティ管理」で、文字の定義幅と定義高さが入力されていることをご確認ください。
損傷内容のカスタマイズ
部材 | 1つの旗上げに複数の部材を設定できます。 | 【改行する場合】 縦桁 St0107 床版 Ds0107 ⑳漏水・滞水-e→a[補修済み] 【改行しない場合】 縦桁 St0107 床版 Ds0107 ⑳漏水・滞水-e→a[補修済み] |
要素番号 | カンマ区切り、「~」で範囲指定できます。 | 支承本体 Bh0101~0107,0109 |
損傷 | 1つの旗上げに複数の損傷を設定できます。 | 照明施設(ボルト) Sx0105 ①腐食(小小)-b ⑤防食機能の劣化-e(分類1) ⑤-1防食機能の劣化-eでも可 |
損傷程度 | 損傷程度は右矢印(→)を使い「過年度評価」→「今回評価」の順で記載してください。 ※「→」前後に書かれた損傷程度の変化から損傷の進行度を解析します。 ※損傷図上のテキストの色はタテログでは読みこみません。 出力するDXFのテキストの色は、アップされた損傷図の色になります(タテログで文字色の変更はしません)。 ※新規の損傷の場合は、前回損傷程度は不要です。(例:①腐食-b) | 損傷程度が前回「c」、今回「e」 ⑦剥離・鉄筋露出-c→e |
補足情報 | 長さやサイズなどの、損傷に関する補足情報は損傷程度に続けて書いてください。 ※損傷内容と補足情報は1つのマルチテキスト内に書いてください。 別のマルチテキストになると、情報を読み込めません。 | ⑦剥離・鉄筋露出-c→e〔800x200〕 |
損傷の規模 (大小) | 損傷程度(損傷規模)の順で書いてください。 (損傷規模)-損傷程度の書き方では意図しない内容で読み込まれます。 | ①腐食(小小)ーb→d(大小) ①腐食(小小)ーb→(大小)d の場合「腐食(大小)-d」が今回損傷として読みこまれます。 |
損傷パターン | 損傷パターンの区分番号は、「<パターン>」又は「(パターン)」で記載してください。 (例:<パターン1>、(パターン①)) | ⑪床版ひびわれ-c【L=400】<パターン①> ⑪床版ひびわれ-c【L=400】(パターン1) |
引出線のない旗上げ
損傷図の視点内に書かれたものであれば、引き出し線のない旗上げについても読み込み可能です。
通常の旗上げ同様に、損傷内容と写真番号を記述します。
引出線のない旗上げは、タテログ上では旗上げのアイコンが「引出線なしの旗上げ」となります。
旗上げ以外の記述
特記なき損傷
旗上げをしないレベルの軽微な損傷情報をタテログでは「特記なき損傷」と呼びます。特記なき損傷は、「特記なき損傷」のレイヤ名で、損傷図左下にまとめて記述します。
また、特記なき損傷は、タテログで新規に追加することもできます。
視点内の左下のエリア(画像のピンクの枠部分)に損傷内容を記述します。
オブジェクト | 画層名 | プロパティ | |
---|---|---|---|
特記なき損傷 | 特記なき損傷 | マルチテキスト | 視点内の左下のエリアに損傷内容を記述する。 |
- 損傷図に特記なき損傷がある場合:出力したDXFでは同じ場所のテキストをタテログで入力した内容に書き換えます。 損傷図に特記なき損傷の記載がなくタテログで入力した場合:出力したDXFでは該当の視点内の左下のエリアに入力したテキストを配置します。
- 左下のエリアに何かオブジェクトがある場合は、特記なきのテキストが重なって表示されることがあります。
設定一覧
オブジェクト | 画層名 | プロパティ | |
---|---|---|---|
視点の枠 | D-TTL-LINE | ポリライン | ポリラインの長方形で、枠線をかきます(太さや色の指定なし) |
視点タイトル | 視点タイトル | マルチテキスト | 視点の枠の上部にテキストを配置します。 旗上げテキストよりフォントサイズを大きくしてください。フォントサイズが小さい場合は視点タイトルを読みこめません。※視点名が一行以上の場合は、1つのマルチテキスト内で改行するか、一行のみ画層を「視点タイトル」にしてください。横並びで視点名を書く場合は、別々のマルチテキストで構いません。 |
引き出し線 | 指定なし | 引出線 | 損傷部分を起点にして、損傷内容を配置したい箇所まで引出線をひきます。 *マルチ引出線で書いた場合は、旗上げ情報を読み込めません。 *折り曲げ数(頂点数)は3に設定してください。 *参照線と引出線は同じオブジェクトで書いてください。 |
損傷内容 | 指定なし | マルチテキスト | 必須)部材と損傷内容を引出線の近くにかく
(任意)写真ファイル情報を「写真-00」の右にかく
損傷内容と「写真-00」を1つのマルチテキスト内に書きます。
・部材・部材記号
・要素番号
・損傷番号・損傷名損傷程度
・写真-00
※タテログでDXFを出力する時に、採番した写真番号が記載されます。
※LEADERとQLEADERで描いた引出線の、デフォルトの注釈が読み込み対象となります。 ※上記注釈で入力しない場合は、マルチテキストの定義幅と定義高さが必要となります。数値が0の場合、タテログでは読み込まれません。 |
写真ファイル情報 | 写真番号 | マルチテキスト | 「写真-00」の右に写真ファイル情報を書きます。 |
特記なき損傷 | 特記なき損傷 | マルチテキスト | 視点内の左下のエリアに損傷内容を記述します。 |